Contemporary Arts Center,Cincinati

ザハの作品の中でこの作品は好き。
ロシア構成主義のチェルニホフ/空間的コンポジションの様な3次元に浮遊するボリュームの構成で、派手な構成の割には外部の色彩も一つの黒いヴォリュームとその他のコンクリート色の抑制のバランス、しかし内部はうってかわって白が基調なのはホワイトキューブの白の要請なのだろうが、本当は外部と同じボリューム色の重なりであって欲しい。平面を見ているとメーリニコフ/パリ装飾博覧会ソビエト館を思い浮かべずにいられない。(同時にコールハースのIITのキャンパスも同時に思い浮かべる。)
ロシア構成主義の本を見ていると非常に外観的、パース的、反空間的、外部からのボリューム誇示的な側面があり、そこは好きではないが、僕がロシア構成主義からコールハースやザハに感じる興味はそのボリュームのアンバランスさや階段まわりの立体的な交差というボリュームと空間の関係を観察者に派手に働き掛ける形態である。