今日の事ではないが、3月22日にノマルの中西信洋展のオープニングに行ってきた。
入口近くのCubeのスペースでは自分がそのドローイングの世界にまさに入ってしまう感覚を覚える。
2次会で中西さんとお話をさせていただいたのだが、1枚のドローイングの中で地と図の密度が左から右に向かって行くうちに変化しているとのこと。
2階のロフトに展示してあった映像作品は、別々のモニターで提示すると時間差から「時間」の問題を扱っているのかと一見受取られるのではないかと意見を言ってみた。しかし、当然の事ながら中西さんの関心はそこではなく、実体(物質)と非実体(非物質)の境界の曖昧な世界の提示であるということであり、そうであればなおさら映像の提示は一つの画面に時間的にずらされた映像が重ね合わされている方がいいのではないかと思った。
この実体と非実体の曖昧な世界は、立体作品であるスポンジ状のオブジェクト(物質を彫ることによってある像をつくる彫刻ではなく、その実と虚を同等に扱う彫刻)や、レイヤー・ドローイング(イメージが映された透明なフィルムが積層されることによって平面と立体の中間の提示)や、今回のストライプ・ドローイング(線と地によってイメージが浮びあがったり沈んだりする曖昧な世界)を通して提示されている。
ノマル 中西信洋展 Halation
http://www2.nomart.co.jp/gallery/index.html
中西信洋さんのHP
http://www2.nomart.co.jp/nakanishi/index.html