Richard Serra
Rolled and Forged
Gagosian Gallery
Steidl

Richard Serra(リチャード・セラ)
http://images.google.co.jp/images?hl=ja&ie=UTF-8&q=Richard+Serra&lr=&oe=Shift_JIS&um=1&sa=N&tab=wi
YouTube(Richard Serra)
http://jp.youtube.com/results?search_query=Richard+Serra&search=%E6%A4%9C%E7%B4%A2
美術家の言葉(リチャード・セラ)
http://www.b-sou.com/palw-Serra.htm

Phong Bui
http://en.wikipedia.org/wiki/Phong_Bui
http://images.google.co.jp/images?client=firefox-a&rls=org.mozilla:ja-JP-mac:official&channel=s&hl=ja&q=PHONG%20BUI&lr=&um=1&ie=UTF-8&sa=N&tab=wi

P.5
PHONG BUIによるRICHARD SERRAへのインタヴュー

PHONG BUI:私がこの展覧会に最初に入ってきたとき、ほとんどの見物人の様に、もっと空間的に方向がわからなくなる様な、もっと大きな曲線をなすピースを見ることを私は予想していた。

RICHARD SERRA:この新しい作品のボディー(身体)はそういうのじゃない。すべての彫刻は水平や多かれ少なかれ目線の平らなエレヴェーション(高度、高さ、立面)に対してあなた自身を測定することに基づいている。例えば最も大きなピースである「Elevations(高度、高さ、立面)」や「Repetitions(反復)」はある開かれたフィールドに関係のあるムーヴメント(動き)の中の異なる高さとこれらの異なるエレヴェーション(高度、高さ、立面)の間の関係性を扱っている。その空間は16のエレメントの複合を通してあなた自身のムーヴメント(動き)によって定義される。他方で、「Equal Weight and Measure(等しい重さと寸法)」は、鋳造された鉄のブロックで構成されていて、それはそれらの同一性を確かめることを困難にさせる状況を成し遂げるために回転させられている。私はまた一つの現存している鋳造されたピースである、「Round(円筒形)」も含めている。それは88インチ(2.23メートル)の直径と50トンの重さを持っている。私は目線の上と下両方から見ることができるようにギャラリーの最も小さな部屋のスロープの上にそれを置いた。
そこには「No Relief」とタイトルを付けられた部屋のインスタレーションもあった、それは、狭い部屋の対面する両側の壁に面一にされた、二つの60フィート(18.28メートル)の長さで、6インチ(15.24センチ)の厚さの水平(平面)のスラブ(平板)からなっている。一つは6フィート(182.88センチ)の高さで、もう一方は低く4フィートと9インチ(144.78センチ)である。それらは引き伸ばされた部屋をエレヴェーション(高度、高さ、立面)の中のシフト(変化)のために僅かに不安定になっているコンティニューム(連続、連続体)へと圧縮する。

→現象学的でもありアフォーダンス的でもあるような感じがする。セラは主体と客体を分けて考えているのだろうか。少なくともオブジェクト(もの、客体)を、何かを主体である観察者に話しかけるよう、あるいはアフォードするよう操作している。それはマレーヴィチのシュプレマティビズム(無対象感覚絶対主義)の影響でもある。しかし、セラは中まで同じ鉄が詰っていること、つまり鋳物であることが重要と考えているから、見かけ(サーフェス)だけでない実質やプレゼンス(存在、現前性)にも重点がある。このセラが行なう空間の現象の不安定化は脱構築的である。話は変わるが、「ルールをオーバードライブさせる」というのは脱構築の一つの操作子のことである。言葉をわかりやすく変えると何か新しい様に感じる。これも言葉の力だ。そういう脱構築的操作で何をするかだが、現在の構造主義的な考え方が蔓延する中で記号的だが不在を現象させるのか、アリスの不思議の国の様なアナザー・ワールド(別の、裏の世界)を現象させる(ほのめかす)のか、あるいはアフォーダンスを実感させる雰囲気を作り出すのか・・・。コールハースやアイゼンマンはモダニズムの信仰や教義や建築の基本要素を脱構築してきたのだが。(井戸)

現象学
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8F%BE%E8%B1%A1%E5%AD%A6
アフォーダンス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%B3%E3%82%B9
Kazimir Malevich(カジミール・マレーヴィチ)
http://images.google.co.jp/images?hl=ja&ie=UTF-8&oe=Shift_JIS&q=Kazimir+Malevich&lr=&um=1&sa=N&tab=wi
Jacques Derrida(ジャック・デリダ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%AA%E3%83%80