Inchoate: An Experiment in Architectural Education
Marc Angelil
Actar

P.34
「バロックはエッセンス(本質、実在)と関係しないが、むしろオペレィティブ(影響を及ぼす)ファンクション(機能)や特性と関係している。それは終わりなくフォールド(折り重ね)を生み出す。それは物事を発明(創案、創作、捏造)しない。つまり東洋の、ギリシャの、ローマの、ルネッサンスの、ゴシックの、古典のフォールド(折り重ね)に由来しているすべての種類のフォールド(折り重ね)がある。…その上バロックの特性は、それらに無限に次から次へと折り重ねの上に折り重ねさせながらそのフォールド(折り重ね)を捩りひっくり返す。バロックのフォールド(折り重ね)は無限までずっと繰り広げられる。第一に、バロックは、まるで無限が2つのステージ(場所)あるいは床(階)で構成されているかのように、2つの無限に沿って動くことによって、2つの方法でそのフォールド(折り重ね)を差異化する(区別する)。つまり、事物の襞(プリーツ)や、魂(精神、心)の中のフォールド(折り重ね)である。」

ジル・ドゥルーズ「襞:ライプニッツとバロック」

Gilles Deleuze(ジル・ドゥルーズ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%89%E3%82%A5%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%BA

P.35
ワークショップあるいは実習室での実験のコンテキスト(文脈)の中で、スペシフィックな(特定の)主題は、建築のデザイン(設計)ワーク(取り組み)の技術的で、知的で、直感的な実践に関係している道筋に沿って試された。その研究は、それらの境界がぼやけるのを許しながらお互いに課す累積する一連の明白に境界を定められてはいるがそれでもまだ穴だらけの課題の中に展開される。一連の課題は建築の製作の理解を、変形させる力のあるプロセスや、絶え間のない変化(転換)の実践として提示する。各々の課題はポリフォニック(多声、韻律変化のある)で、内的に多様で、アイデア(考え、観念、イデア)の配列にマルチプル(複合的、並列的)な表出(露出)を裏書きする。別のものの上に構築することを助長する評価ヒエラルキー(階層)を避けながら、そのワーク(作品、取り組み)が広げられる中でオペレィティブ(影響を及ぼす)フィールド(場)の輪郭を描きながら、(時々矛盾する)マルチプル(複合的、並列的)な提案によって交差され(組み合わされ)、各々の課題は配置やテーマの分配(配置)やマテリアル(素材)の緊急性を構成する。