Hans Ulrich Obrist & Yona Friedman
The Conversation Series 7

Yona Friedman(ヨナ・フリードマン)
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You Tube(Yona Friedman)
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Hans Ulrich Obrist(ハンス=ウルリッヒ・オブリスト)
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You Tube(Hans Ulrich Obrist)
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P.19
Hans Ulrich Obrist:1970年に、パリのボーブール・センター(ポンピドゥーセンター)の設計競技へのあなたの参加のために、あなたはそのサイト(敷地)を一つの大きな、覆われたパブリックな広場へと変えることを提案した。モバイル・アーキテクチャー(動く建築)の原理に従って、使用に関してはあらかじめ何も決められなかった。つまりそれはまさにヴォリューム、可動で変形(変換)できるヴォリュームについてのものだった。

Yona Friedman:そう、なぜなら私にとっては、ミュージアムは特にその観客によって定義されるからだ。例えば、マニュアルとともに私は如何なるフォーマルな(正規の、慣習的な、形式的な)学校教育なしの観客に直面していて、一番貧しい人々でさえも生き残る為に必要なもの、つまり健康や、水や、社会的な団体(組織、構成、秩序)に焦点を当てられた問題の世界的なネイチャー(現実、本質)を示そうとした。それは観客にとって重要なものである。ポンピドゥーセンターは混合であり、つまりあなたはMusée national d’art moderneとともにアートワークの会話をし、あなたは図書館(蔵書)等々を持つ。1970年にポンピドゥーに私が提案したものはスケルトン(骨組み)であり、アウトライン(輪郭、概要)であり、フィジカルな(自然の、物質の、物理の、身体の)ものであり、その中で取り組む為の精神的な枠組みであった。私はニューヨークのMOMAの為に同じ提案をした。ヴォリュームが組織されるその方法は変えられることができる。各々の新しいジェネレーション(世代、産出)とともに、ミュージアムは変えられるべきだ。

Hans Ulrich Obrist:私達は変化(突然変異)している建物について話すことができるのか?

P.21
Yona Friedman:私は「絶えず変化している建物」という言葉が好きだ、なぜなら都市は絶えず変化しているからだ。ネイチャー(自然)にはルール(規則)がない。ミュージアムはまた世界のイメージ(像、象徴)でもある。

Hans Ulrich Obrist:私の最後の質問はあなたの「unbuilt roads(未建築の道)」についてのものだ。私はあなたがあなたの実現していないプロジェクトの一つについて、生じるにはあまりに大き過ぎた、あるいはあまりに小さ過ぎたものについて、あるいはあなたが言いたい忘れられたプロジェクトについて話してもらえないでしょうか。

Yona Friedman:私が1960年か1961年に出版したプロジェクトがあり、それは主な鉄道の軌道を示しているヨーロッパの地図だ。私はヨーロッパはこのネットワークの上の120の古い都市であるという声明をした。

→可変性の建築、(名目上は作家性に対する)匿名的で恣意的(任意的)な建築、枠組みだけを与えるという建築は、80年代後半から90年代初頭に日本でも流行した。ハイテック(レンゾ・ピアノ、リチャード・ロジャース、ノーマン・フォスター)とともに。そこに通底しているのはヒューマニズム(人間中心主義)だ。このヒューマニズム(人間中心主義)という宗教(世界の見方)は今も昔も信仰されていて僕らを規定している。コールハースの言葉「倫理(道徳)の傲慢であなたは何をするというのか?」を思い出す。(井戸)