Rachel Whiteread:EMBANKMENT
with contributions by Catherine Wood and Gordon Burn
Tate Publishing

Rachel Whiteread EMBANKMENT(レイチェル・ホワイトリード「築堤」)
http://www.tate.org.uk/modern/exhibitions/whiteread/
http://images.google.co.jp/images?hl=ja&inlang=ja&ie=UTF-8&q=Rachel+Whiteread+EMBANKMENT&lr=&oe=Shift_JIS&um=1&sa=N&tab=wi
You Tube (Rachel Whiteread EMBANKMENT)
http://uk.youtube.com/watch?v=KItB-aQOFRs&mode=related&search=
You Tube (Rachel Whiteread)
http://uk.youtube.com/watch?v=uI9xy97Cyc8&mode=related&search=
Rachel Whiteread(レイチェル・ホワイトリード)
http://images.google.co.jp/images?hl=ja&inlang=ja&ie=UTF-8&oe=Shift_JIS&q=Rachel+Whiteread&lr=&um=1&sa=N&tab=wi
美術家の言葉(レイチェル・ホワイトリード)
http://www.b-sou.com/palw-Whiteread.htm

P.74
G.B.:小さな、ごくありふれた、見たところは取るに足らない一家のもの、つまりあなたが他人よりもよりあなたに意味があるように感じたものを越えて、あなたの姉妹との綱引き(主導権争い)をしていたとあなたは私に言いました。

R.W.:いいえ、私達はみんな母がケーキを焼いたり、あるいは玉子を分離したり・・・した同じ記憶を持っていたと思っている。私はこの面白い赤いプラスティックの玉子焼き器を貰った。まさにつまらないもだけど。しかし私は感じた「いいえ、私はそれを持つ必要がある。」と。なぜ私はそれを持つ必要があるのか?私には解らない。私は実際にそれをキッチンで使っている。しかし、私はと思う、これらのものが何か・・・。明らかにそれは信じられないくらいに痛ましいが、しかしそれはあなたがこれらの代物すべてを通したとき、ほとんどカタルシス(浄化)的でもあった。

P.75
R.W.:しかし、実際、ここスタジオでは、セロテープの箱の他に、もう一つ他のものがあった。あなたはこれらの3つの箱を見る(3つの段ボールの箱のインテリアの写真、上に行くにつれてサイズが大きくなり、各々の箱は割れたパイレックス(耐熱ガラス)のボウルが入っている)。それは実際に私のママのアートワークだった。

G.B.:あなたは私に彼女はそれらを彼女の家の階段に、石膏のアヒルの様に、飾っていたと言いました。

R.W.:私は実際にここでそれらを持つ事を「愛している」。何故ならそれは完全に私が作っているものと関係しているからだ。私はそれらを私達のフラット(アパート)に掲げるだろうが、しかしちょうどその時それらはコラージュの壁にある。
しかし、私がこの新しい作品を始める直ぐ以前の期間へ戻る為に、私の母の家はまだもので溢れていた。そして私の家はまだ引越したことによるもので溢れていて、まだ施工業者がいる状態だ。だから私は事実上私の生活や、私のママの生活(私の両親の生活)を包みの中から取り出すことができないこの場所にいる。私達は災難に見舞われていた、何故なら私達は終わってない建物に引っ越したからだった、私は私のスタジオの中に入ることができなかった。だから私は「考えて」いた、しかし私はフィジカルに(物理的に、物質的に、身体的に)何も作らなかった、おそらく8ヶ月か9ヶ月間の間。そして私は多少それにややつまずいた。私が段ボール箱に夢中になるやいなや、それはまさにいわば・・・私の世界になった。

G.B.:そしてこの段階で、まさに段ボール箱を使いそれらで何かをすることを必要としたんですね?

R.W.:私が言うように、私は夢中になった、箱を探す事に、とてもスペシフィックな(特別な)ものを見付ける事に、それらで作品を作る事に、さらにそれらをバリバリと破く事に、あるいはまさに特別なオブジェクト(もの)がそれらの中にあって、表面に、缶、あるいはボトル、あるいははっきりとしたオブジェクト(もの)や、あるいはその他どんなものでも痕跡を残した段ボール箱を探す事に。

G.B.:それは内部の表面にですか?

R.W.:そう、すべてのキャスト(型取られたもの)は段ボール箱の内部から作られ、外部からではなく、内部からである。それはシンプル(単純)で真直ぐに(何の事もないように)聞こえる、しかし・・・私はかつては底が丸いオブジェクト(もの)があった時、それが何であっても、内部が何であっても、それが運送の中でたくさん動いていた時、それを愛す。だからあなたはこのような美しいドローイング、丸い形を得る。

G.B.:あなたの作品の実践は今までに本当によく確立されているが、理論では、私達はみんな「ネガティブ・スペース(反転した空間)」のアイデアを使ってきた、実践の中でそれは私がまだ私の心に馴染むには難しいとしばしばわかる何かだ。それはまだあなたがオブジェクトの内部あるいは下部を型に取るということを知ることとあなたが見ているものを明確に理解することの間の大きな飛躍である。

R.W.:あなたはそれを見つけ出すことはできない。しかし、それはすべてのはばたきが閉じられる場所だ。それはそこの内部だ。それは・・・あ、あなたも知ってるでしょ!。

G.B.:あなたがタービン・ホール(イギリスのテート・モダンのメイン展示室)で使っていた型取りしたものはソリッド(中まで詰っているもの)にするつもりではなかったのではないですか?

R.W.:最初は私はそれらすべてを石膏でできると思っていた。その後私は約14000個のそれらをあなたが必要としたということを理解した(笑いながら)。それは物理的に可能ではなかった。それにそれはまさに実際に正解でもなかった。私はスタジオの中でオブジェクトを作り始めた、その箱で。それはスタジオを本当に活動的にしていた、箱をほかの要素、家具やほかのどんなものとでも結合したりしながら。

G.B.:あなたが箱を据える前に他のオブジェクトを型取ろうとはしなかったの?

R.W.:実際には、しました。私はオブジェクトの印象に挑んでいて、一つのものを別のものへ押し付け(ぶつけ)たり、それらの周りを型取りしたりしてみた。しかし、それはいつも私が取り組む方法だった。私は実際に私が最終のピース(作品)を作り始める前に私が作ろうとしているものが何であるかを見つけ出す為に多くの時間をかける。

G.B.:あなたはあなたがしていることに対するいくらかの直感的な本能的な(根本的な)反応を信頼するように成長したの?

R.W.:私はいくらか古いがらくた屋のようだ。私は出かけて代物(素材)の荷を担ぎ、それら全部をスタジオに持ち帰り、まさにそれらに囲まれてプレイ(遊び)を始めようとする。そしてそれらの多くはそれが型取りされる前にチェックを受ける。