PETER ZUMTHOR WORKS
Buildings and Projects 1979-1997
Photographs by Helene Binet
Text by Peter Zumthor
Lars Muller Publishers

P.7
Lightness and Pain 明るさと苦痛
私が建物を設計するプロセスの中で私に動機を与える美的な意図が何であるかを明らかにしようとする時、私は私の思考が、場所、マテリアル、エネルギー、プレゼンス(現前性)、回想、記憶、イメージ、密度、雰囲気(空気)、永久性、集中のようなテーマを思い巡らすことを実感する。作業の過程の中で私はこのような抽象的なことばに現実の仕事の割当てに関係した具体的な内容を与える。私が設計しているものは場所の一部分になり、その環境の一部分になることや、それは使用され、愛され、発見され、後世に残され、売られ、見捨てられ、おそらくは嫌われもするであろうことを心の中で考えながら。要するにそれはそこで生活され、それは広い感覚の中でである。
マルティン・ハイデガーは、表題「Building,Dwelling,Thinking(建物、住居、思考)」の中で、人が家を建てて特定の場所に住む時、それが意味することに対しての彼の意見をエッセイで記している。建物、住居、思考は、共に世界に属していて、人が世界について学ぶ方法として使用し、世界の一部である営みである。ハイデガーは、私達の思考は、それが抽象的に見えるように、私達の場所の経験と密接に結合しているということを観察の上述べた。これは人間は場所に存在し、それは人が世界と関係を形成する場所からきている、あるいは単純に人が世界の中に生きているという事実と何か関係している。
このように、思考の過程は抽象的ではなく空間的なイメージを伴ったworks(作業)である。それは感覚に訴える構成要素を持っている。それは場所のイメージと私達がアクセスし私達が憶えている場所を使用する。他のことばで言えば、場所と建築の痕跡を含んだスペシフィックな(特定の)場所を通して思考はトラベルする。

Peter Zumthor(ピーター・ズントー)
http://images.google.co.jp/images?svnum=10&um=1&hl=ja&lr=&inlang=ja&ie=Shift_JIS&oe=Shift_JIS&q=Peter+Zumthor&btnG=%83C%83%81%81%5B%83W%8C%9F%8D%F5
Helene Binet
http://www.helenebinet.com/
http://images.google.co.jp/images?svnum=10&um=1&hl=ja&lr=&inlang=ja&ie=Shift_JIS&oe=Shift_JIS&q=Helene+Binet&btnG=%83C%83%81%81%5B%83W%8C%9F%8D%F5
Martin Heidegger(マルティン・ハイデガー)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%87%E3%83%83%E3%82%AC%E3%83%BC