Peter Eisenman
Written Into The Void
Selected writings
1990-2004

Peter Eisenman(ピーター・アイゼンマン)
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YouYube(Peter Eisenman)
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P.117
Peter Eisenman:絵画におけるフラットネス(平面さ、明白さ、単調さ)と建築におけるフラットネスの間の差異は、このコンテキスト(文脈)の中で考慮されるにはまた有用である。たとえ浅くても文字通りの空間的な深さであるフラットな(平面の、均一の、単調な)空間と、深い空間と浅い空間両方のコンセプチュアルな(概念的な)質であるフラットネスとの間には重要な差異がある。フラットネスは明らかに絵画における描かれる平面の本質的な絵画の可能性の一つである。なぜならキャンバスは文字通りフラットな表面だからだ。これを乗り越える為に、建築の遠近法の絵画の中の、言ってしまえば、ピエロ・デラ・フランチェスカの絵画の中の深い空間のイリュージョン(錯覚)を生み出す為に、深い空間のイリュージョンあるいは表現が投影された。

Piero della Francesca(ピエロ・デラ・フランチェスカ)
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Peter Eisenman:同時に、ブラマンテは、彼はピエロと一緒に取り組んだ人だが、フラットな表面の上に彼の建築的な思索を作っていた。画家ピエロの建築を描くことと、ブラマンテもまた画家であるが絵画の中で建築的なアイデア(考え)を作り上げることの間には重要な差異がある。ブラマンテは最初に有名なPrevedariエッチングの中で彼の建築的で空間的なプログラムの輪郭を描き、そこでは深い空間と浅い空間の集中が彼の作品St.Peter’sの型を前もって示している。それから、ミラノのSan Satiroの彼の教会では、ブラマンテはフラットな空間の中に深い空間をシミュレート(擬態)しながら、アプス(後陣)の偽のパースペクティブ(遠近法)を生み出した。元々は絵画の中のフラットネスのアイデア(考え)から導入されたとはいえ、このフラットネスのアイデア(考え)は効果として、現実の建築の空間のリテラルネス(そのままさ、文字通りさ)を否定する(打ち消す)方法として、建築の中のコンセプチュアルな手段となるためのものだった。

Bramante(ブラマンテ)
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Peter Eisenman:フラットネスは明らかに効果を生み出す絵画の中の根拠である。エッジ・ストレス(縁の圧迫、緊張、強調)、描かれる平面、正面性は、その他の同様の根拠であるが、フラットネスはその建築との関係性のためにユニーク(唯一、独特)である。それが絵画における根拠であると同時に、フラットネスは建築における効果になる。より重要なことに、両方の場合においてそれは、根拠としてであろうと効果としてであろうと絵画の結果と見做されうるものを生み出し、このようにして形而上学的な状態を持続させる。

Peter Eisenman:フラットネスが建築の効果である時、それはそれ程リテラルな(文字通りの)フラットネスではないが、作用しているシミュレート(擬態)されたあるいは概念化されたフラットネスである。おそらく、絵画の中に源が発しているかもしれないフラットネスのアイデア(考え)や、正面性、エッジ・ストレス(縁の圧迫、緊張、強調)等々は、論点ではない。むしろ、それは絵画においてだろうが、あるいは建築においてだろうが、潜在的に自律的な効果を異なって生み出す為に、如何にこれらの概念が扱われるかということである。例えば、ブルネレスキはフィレンツェの彼のSan LorenzoとSanto Spiritoの教会に遠近法的な効果の異なった使用を導入する。サブジェクト(主題、主体)の確定は、彼の単眼的見方への主張(強調)を通して、両方の教会の中で起こっている。San Lorenzoでは、その効果はリテラルな(文字通りの)深い空間を概念的により深くする為であり、一方San Spiritoでは、中心の身廊の軸と十字に交差し直角をなすフラットネスの感覚を生み出す為に、深い空間をレイヤー(層状)化することによって、反対の効果が成し遂げられている。

Brunelleschi(ブルネレスキ)
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Jacques Derrida(ジャック・デリダ)
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