先日、友人のおかげで安藤忠雄設計のガラスブロックの住宅におじゃまさせていただいた。その御主人は現代アーティストなのだが、その方との話のなかで「建築はランドアート」というフレーズが残っている。
「ILe SEGUIN」
まさにパリの中洲の形状の半分を折畳み5つの投げ出されたヴォイトで穿たれる。
Walter de Maria、James Turrell、Richard Serra等の恒久的なアートワークとのコラボレーションを想像したという。
この彫塑的なボリュームを見ると(白い模型だからかも知れないが)、Kurt SchwittersのMerzbauを連想する。メルツバウの写真を見るとき僕はこんな立体的な都市空間(建築空間)の中に自分がいる想像の世界に入ってしまう。コミックでいえば「ブラム」で殆ど無限に続く(verticalにもHorizontalにも)都市空間?を延々と上昇していくストーリーの世界にも近いものかも知れないが・・・
その彫塑的なボリュームには観念的な力よりも直感的な力によるもののほうが多いように思う。(建築の世界はアカデミックな価値観が横たわっているので、どうしても観念的なものの方が知性が高いと思われているように感じるのだが・・・)
ところで僕の頭の中では近いところで神経伝達回路が結ばれているのが PH studioの「ホワイトゴースト」や「フローティングコンテナ」である。