Donald Judd Colorist
Hatje Cantz Publishers
Donald Judd(ドナルド・ジャッド)
http://images.google.co.jp/images?hl=ja&ie=Shift_JIS&q=Donald+Judd&lr=&oe=Shift_JIS&um=1&sa=N&tab=wi
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%83%E3%83%89
美術家の言葉(ドナルド・ジャッド)
http://www.b-sou.com/palw-Judd.htm
You Tube(Donald Judd)
http://jp.youtube.com/results?search_query=Donald+Judd&search=%E6%A4%9C%E7%B4%A2
Some aspects of color in general and red and black in particular(1993)
Donald Judd
→このテキストはDonald Judd Edited by Nicholas Serota D.A.P./Distributed Art Publishers,Inc.にも所収されています。括弧内にその頁を記します。(井戸)
P.106(P.154)
Donald Judd:それらがおしつけがましい(突出した)ものであろうと、どのみち、木の存在あるいは不在や、その土地が平地なのかあるいは高地なのかに拠っている。砂漠に明るい建物は間違いの様に思われる。ポルダー(干拓地)ではおそらくそうじゃない。明るい色に着色された建物の最良の論証は、サンクトペテルブルクとプーシキンあるいはツァールスコエセローの建物で、ピンクあるいはターコイズだ。ロシアの古い教会の白は、私がストックホルムから離れた群島で1月にかつて見た雪のない場所の大きな白いウサギの様に夏には目立つ(度を超えている)、だからその教会は冬には消えていく。幾分か孤立した建物に施されるからと、ウィンター・パレス(冬宮)を除けば、幾分か遠くから見られえない木々の中、あるいは黄色や黄褐色の建物の中の平地で存在するから、色はつきあいにくい(不愉快な)ものではない。サンクトペテルブルクの街の建物は土地を十分に利用していて、それは稀なケースだ。トスカナでは、耕作が土地を十分に利用していて、それもまた稀だ。建物の黄土色と赤黄土色はとてもよくフィットしていて、一様な土地は山の上の城を許容する。韓国では古い村は美しく、茅葺屋根あるいは屋根の黒瓦や日干し煉瓦壁の上のタイル(瓦、石)があり、その土地に静かに横たわっている。韓国と日本両方で、屋根瓦はしばしば赤あるいは青のプラスチックだ。日本では、伝統的な高い茅葺屋根は、頂部の端にある古い水平材を包み込みながら、しばしば着色された金属で同じ形に取り換えられた。
一般的に、明るい色は騒々しい場所に付け加えられる。しかしそこでは、幾つかの都市ではまさに絶え間のない騒音として、特にニューヨークでは、思慮を欠いている、それが色とマテリアル(素材)の使用だ。建物がファサードあるいはロビーで6つのマテリアル(素材)を使っているのはありふれたことだが、それは後ろでビーという音を鳴らしグラインディング(粉砕)しているゴミ収集車の様に耐えがたいものだ。もし誰かが建物の色あるいは町や都市の色を全体として考えたらどうだろうか?しかしこの問いの答えには達しないだろう。
P.106(P.155)
Donald Judd:現在の建築、いわゆる「ポスト-モダン」の殆どには、リアルな(現実の)色のサイン(しるし、記号、徴候、痕跡)がなく、そこでは、もし少しでもより色があるなら、それは小さな装飾がより大きくなるということだ。まるでその多かれ少なかれプレファブ(組立て式工法)の構造やスタイル(様式)のソースであるかのように、色はこの建築では誤用されている。