El croquis 154 AIRES MATEUS 2002-2011

Aires Mateus
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P.6
Ricardo CarvalhoによるManuelとfrancisco Aires Mateusとの対話
2010年秋、リスボンにて

アイデア(考え、観念、イデア)の永続性の上で

Ricardo Carvalho:あなた達の作品(取り組み)はあなた達自身の建築に対する明白な見方の産物であるとはいえ、それはポルトガルの建築から受け継いだものに対して直接的な関わりを断つことを提案していない。それは、モダン(近代的)でポストモダンな文化の遺産によって適切に濾過され、古くからの世界や過去の偉大な文明を使う。換言すれば、それは建物のプロセスへの直接的な参照を含んでいるのではなく、むしろタイポロジー(類型学)的で空間的な原理と価値への直接的な参照を含んでいる。
「House in Alenquer」はあなた達の経歴の中でターニング・ポイントであったように思われる。そのプロジェクトは新しい論点に開かれていて新しい探求へと導いた。あなた達はそれが2番目の始まりだったと言って間違いないと思いますか?

Manuel and francisco Aires Mateus:はい、幾らかは。そのターニング・ポイントが前もって計画されたものではないとはいえ、Alenquerの住宅は私達の作品のピポットのような(中枢の)プロジェクトだ。私達はそのプロジェクトを最初に見たとき、それを予見すらしていなかった。それはそのプロセスの要求に答える中で、後になってはじめてわかったことだ。
 元々の趣旨は、歴史的な地区にある多くの他の家のようだった既存の家の復旧を求めていた。私達のアイデア(考え)はコンテキストの関係性を保存するために外部のヴォリュームを維持し、ただ内部の空間を再公式化することのみだった。
 これらの事前の仮定条件は、支え壁を除いて完全に建物が崩壊したとき、完全に粉砕された。伝統(慣習)的なスケールでの機能的な建物とは何かということが、突如崩壊した。つまりそれは、幾つかの著しく謎の(不思議な)ヴォイド(空隙)のある1mの厚みの壁による7mの高さの印象的なセット(設え)だった。
 それらの壁がそれら自身の雰囲気(個性)を持っていて、時間によって強化されていて、そのプロジェクトは会話をする方法を見つけなければならないということを私達が悟ったとき、それはターニング・ポイントだった。それはまた私達に別の種類の自由を与えた。その新しい建物は、それ自身を極端に正確で、独立したルール(規則)をともなったモジュールにのっとったヴォリュームとして境界を限定しながら、壁で囲まれた内部に挿入された。しかしながら、このプロジェクトのリアルなテーマはこの新しいユニットと壁の間の緊張になった。
 別の重要な決定、それは直感ではなく、壁がこの廃虚の中で扱われるべき方法だった。私達はその状態の中でのそれら(壁)の結晶化(具体化)のアイデア(考え)、つまり新しい建物との明確なコントラスト(対比)の中にそれら(壁)を配置することから離れようとした。私達はそれら(壁)をその住宅の一部として、そのプロジェクトのマテリアル(素材)としてみなし、私達はそれら(壁)を必要な場所に訂正し、私達はユニット全体に同じ白い仕上げ塗料を施し、私達はその住宅の内部の床を外部のそれら(壁)まで整然と伸ばした。それは、その住宅と壁との間のインターフェース(相互作用を及ぼす)空間にとても特別な性質を与え、二つの建物の間にいるのではなく、むしろ同じ建物の二つの半分の間にいる感覚を与えるということだ。

House in Alenquer
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