Peter Zumthor Atmospheres
Architectural Environments・Surrounding Objects
Birkhauser

Peter Zumthor(ペーター・ツムトール、日本ではピーター・ズントーが一般的)
http://images.google.co.jp/images?hl=ja&ie=Shift_JIS&q=Peter+Zumthor&lr=&oe=Shift_JIS&um=1&sa=N&tab=wi
YouTube(Peter Zumthor)
http://jp.youtube.com/results?search_query=Peter+Zumthor&search=%E6%A4%9C%E7%B4%A2

P.23
Peter Zumthor:2つ目の答えは、偉大な秘密、際立った情熱、永遠の喜びである、〈マテリアルの融和性〉である。私はある量のオークの木を使うし、異なる量のトゥファ(多孔質の石灰華堆積物)を使うし、それに何か他のもの、3グラムの銀、鍵、あなたが望む他のものは何でも加える。それをするために私はオーナーになる誰かを必要とするだろう、だから私達は集まることができ物事をアレンジする(整える、取り決める)ことができるだろう、最初は私達の頭の中で、それから現実の世界の中で。そして私達は如何にこれらの物事が共に作用する(反応する)のかを見て知る(Look and see)だろう。

P.25
Peter Zumthor:そして私達はみんなこれらが相互作用であろうことを知っている。マテリアルはお互いに作用し(反応し)それらの輝きを持つ、だからマテリアルのコンポジション(構成)は何かユニークな(特有な)ものを生じさせる。マテリアルは終わりがない。石を採り上げると、あなたはそれを鋸(のこ)で挽くことができ、それをすりつぶすことができ、それに穴を開けることができ、それを割ることができ、あるいはそれを磨くことができ、それはその都度異なったものになるだろう。その上同じ石の少量、あるいは莫大な量を採り上げると、それは再び何か他のものへと変わる。その上それを光の方へ掲げると、また異なる。一つのマテリアルだけの中に千もの異なった可能性がある。これは私が愛している種類のワーク(仕事、取り組み)であり、私がそれを長くすればするほど、それはよりミステリアスに(神秘的に、不可思議に)なるように思われる。人はいつもアイデア(考え、思考)を持っている、如何に物事がうまくいく(turn out)か想像している。そして人は実際素材(建材)を建てる時、事実、これは先週まさに私に起こった、私はこの打ちっ放しのコンクリートの建物の中の巨大なリビングルームの中の表面のために幾らかの柔らかいシーダー(ヒマラヤスギ、インドマホガニー)を使うことができないだろうことを実に確信した。それはあまりにも柔らか過ぎた。私はより堅い何か、よりエボニー(黒檀)の様な、打ちっ放しコンクリートの重さを中和するための十分な密度の質量があり、この信じられないくらいの光沢もまた持っている何かを必要としていた。それで私達はそれを実際の建物の敷地に持って行った。しまった!。シーダーは結局よりよかった。私は突然それを見た。シーダーはそれほど柔らかいのに、この環境の中でそれ自身を主張する(それ自身の存在を明らかに示す)のにまったく問題がなかった。

P.24、P.26
Bruder Klaus Chapel
http://images.google.co.jp/images?client=firefox-a&rls=org.mozilla:ja-JP-mac:official&channel=s&hl=ja&source=hp&q=Bruder%20Klaus%20Chapel&lr=&um=1&ie=UTF-8&sa=N&tab=wi

P.27
Peter Zumthor:だから私は再び行ってパリサンダー(ブラジリアンローズウッド)の材料と、私達が既に使ったことがあるマホガニーを持ち出した。1年後、ダークで、堅くて、リッチな木目のある(面がざらざらした)高価な木が、より柔らかく、より淡い色のものと一緒に再導入された。最後にその純然たる、線の(直線的な、連続的な)ストラクチャー(構造)をともなったシーダーはあまりにもこわれやすいように見られた。それは決して使われなかった。そのことはまさに何故物事がしばしば私にはそれだけミステリアスに(神秘的に、不可思議に)思われるかという一つの例である。

Martin Heidegger(マルティン・ハイデガー)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%87%E3%83%83%E3%82%AC%E3%83%BC