Thomas Ruff
Skira

Thomas Ruff(トーマス・ルフ)
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http://artphoto-site.com/story93.html

P.56
Isabelle Grawによるトーマス・ルフへのインタヴュー
ショット・マネージメント(撮影術)

Thomas Ruff:私の写真は「absolute(絶対的な、純粋な、確かな、実際の)」ポートレイトと人為的なアレンジメント(配置)の間を行ったり来たりする。あるオブジェクト(もの、客体)のショットは実際的に(独断的に)色彩の(色鮮やかな)フィールドとともに抽象絵画へとそれ自身をひっくり返すことができる。

P.57
続くトーマス・ルフとの対話はアートの批評とアーティストの実践との間のギャップを明らかにする。しばしば、批評家によるアーティストに帰せられる意図とアイデア(考え)は、アーティストの実際のモチヴェーションとは何の関係もないし、そのモチヴェーションはしばしば(そして意図的に)実に実際的である。アートのあるいは批評的な意図を特定のコンテキストに強制的に割り当てようとする如何なる試みも困惑する反発を引き起こす、例えばアーティストが「私の作品の背後の推論は表現されえないが、それでもなお明らかだ。」と言うときである。このアート理論に結びつけられる、あるいは押しつけられる意図を受け入れることの拒否は、まさにトーマス・ルフに特有なものではない。深さ(奥行き)の問いを探究する為に、彼らが住んでいて取り組んでいる都市が決定的な要因ではないけれども、私達はデュッセルドルフの他のアーティスト達にインタヴューした。私達はアーティスト達が同じような方法で取り組み、同じような方法で考えるのかどうか発見することにより興味がある。

Isabelle Graw:あなたの「ポートレート」で、あなたは個体群(人口、集団、種族)の特定のセグメント(部分)へと視点を制限していて、それはあなたが毎回同じルールに従いながら、システム的に写真を撮っている。あなたの写真はあるスタディー(研究)になるのを意図されていますか?

Thomas Ruff:私はあるスタディー(研究)を行なうことには興味がない。スタディー(研究)の側面は副産物だったかもしれない、回顧の中で、その中で何かが「スタディー(研究)」されてきたように現われる。私の元々の意図は単に写真のコレクションを生み出すことだった。

Isabelle Graw:あなたが写真を撮る人々は特定の年齢のグループ(あなたのもの)に属していて、特定の環境(あなたのもの)から来ている。家々もまた、手当たりしだいの家々ではないが、ハウジング・コンプレックス(複合集合住宅)や産業的な建物は特定の時代のものと認められる。あなたの選択は心にスタディー(研究)を呼び出す。

Thomas Ruff:私が言った様に、スタディー(研究)は二次的で、副次的な結果であり、それは私の意図ではない。私は「住宅」の為にサブジェクト(主題)を選ばなかったし「ポートレート」は特定の理論に基づいていた。私の選択は偶然(機会)の出会いあるいは特定の建物の偶然(機会)の発見の後に作られた。今それを40のポートレートのまわりに私は生み出してきて、異なったパラメーター(媒介変数、要素)で何年間も同じ実験を繰り返してきた科学者の様に私は明らかに少し感じる時がある。しかし実験の状態はいつも同じであり、変わる唯一のものは人々や、セッションの環境(雰囲気)や進行である。

→ベッヒャー夫妻のタイポロジーと言うよりも、ゲルハルト・リヒターの「アトラス」に近い。ロラン・バルトを思い出す。
ところで、ホンマタカシさんの「たのしい写真 よい子のための写真教室」平凡社はお勧めです。わかりやすくて、装丁もみすず書房ぽくて感覚がなかなかいいです。(井戸)

Bernd and Hilla Becher(ベルント アンド ヒラ・ベッヒャー)
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Gerhard Richter(ゲルハルト・リヒター)
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Roland Barthes(ロラン・バルト)
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