Peter Zumthor
Thinking Architecture
Birkhauser

Peter Zumthor(ピーター・ズントー)
http://images.google.co.jp/images?hl=ja&ie=Shift_JIS&q=Peter+Zumthor&lr=&oe=Shift_JIS&um=1&sa=N&tab=wi
YouTube(Peter Zumthor)
http://jp.youtube.com/results?search_query=Peter+Zumthor&search=%E6%A4%9C%E7%B4%A2

P.8
マテリアル(材料)で作られるということ
P.Z.:私にとって、ヨゼフ・ボイスやアルテ・ポーヴェラのいくらかのアーティストの作品について隠された部分を明らかにするような何かがある。私を印象づけるものは彼らがマテリアルを使うその正確で感覚的な方法である。それは大昔にイカリを下ろした、人間のマテリアルの使用の本質的な知識であり、と同時にこれらのマテリアルのまさに本質をさらけ出し、それはすべての文化的に伝達された意味を越えたものであるように思われる。

Joseph Beuys(ヨゼフ・ボイス)
http://images.google.co.jp/images?hl=ja&q=Joseph+Beuys&lr=&um=1&ie=UTF-8&sa=N&tab=wi
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%82%BC%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%82%A4%E3%82%B9
美術家の言葉(ヨーゼフ・ボイス)
http://www.b-sou.com/palw-Beuys.htm
Arte Povera(アルテ・ポーヴェラ)
http://images.google.co.jp/images?q=Arte+Povera&um=1&hl=ja&lr=&c2coff=1&start=20&sa=N

P.10
P.Z.:私は作品(建築の仕事)の中でこのようにマテリアルを使おうとしている。私はそれらは建築のオブジェクトのコンテキストの中で詩的な質を引き受けることができると信じている、たとえ唯一建築家がそれらの意味のある状況を生み出すことができるとしても、というのもそれら自身の中にあるマテリアル(材料)は詩的ではないからだ。
私がマテリアルに徐々に染み込ませようとしている感覚はすべてのコンポジション(構成)のルール(規則)を越えたものであり、それらの触知性(実体性)や匂いや聴覚的な質は単に私達が余儀なく使わさせられている言語の要素だ。私の建物の中で、あるマテリアルのスペシフィックな(特定の、特異な、明確な)意味、この一つの建物の中でまさにこの方法でのみ知覚されうる意味を明らかにすることに私が成功した時に感覚は現れる。
もし私達がこのゴール(目標)に向かって取り組むなら、特別なマテリアルの如何なる使用がスペシフィックな建築のコンテキストにおいて意味できえるのか、私達は絶え間なく私達自身に問わなければならない。これらの問いへの良き答えは、マテリアルが一般的に使用されていてそれ自身の本来の感覚的な質である両方の方法に新しい光を投げかけることができる。
もし私達がこれに成功すれば、建築におけるマテリアルは輝きうち震えるために作られうる。

ものごとの中の作品(取り組み)
P.Z.:ヨハン・セバスチャン・バッハの音楽について最も印象深いことの一つはその「建築(性)」であると言われている。そのコンストラクション(構造、構築)はクリアー(澄んだ、穏やかな、明確な)で透明である。全体(その全体とはディテールの感覚を作るものであるが)としてのコンポジション(構成)の為のフィーリング(感覚、雰囲気、印象)を失うことなしにメロディー(旋律)のハーモニー(調和)のリズムの要素のディテールをたどることは可能だ。その音楽はクリアーな構造に基づいているように思われ、もし私達が音楽のファブリック(編み物、構造、組織)の個々の糸をたどるなら、その音楽の構造に支配されたルールを感づくことは可能だ。

Johann Sebastian Bach(ヨハン・セバスチャン・バッハ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%BC%E3%83%90%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%8F
You Tube(Johann Sebastian Bach)
http://jp.youtube.com/results?search_query=Johann+Sebastian+Bach&search_type=

P.11
P.Z.:コンストラクションは多くのパーツ(部分)から意味のある全体を作り出すアート(技術)である。建物は具体的なものごとを構築する人間の能力のあかしである。私はすべての建築の作品(取り組み)の現実的な核心はコンストラクションの活動の中にあると信じている、その点では具体的なマテリアルが寄せ集められ(組み立てられ)建設されるとき、私達が探し求めてきた建築は、現実の世界の一部になる。