Peter Eisenman
Written Into The Void
Selected writings
1990-2004

Peter Eisenman(ピーター・アイゼンマン)
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YouYube(Peter Eisenman)
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P.115
コーナー(角)は、単にそれがある結果(効果)を生み出す同じ方法の中にいつも存在するという思い込み(仮定)を誰でも思い出すことができるかぎりにおいて建築の中に存在している為に、無批判的な歴史的想定の一つの例である。意味と壁についてのステートメント(提示)がシリアスな(沈着な)知性によってなされるとき、基本的な問題ははっきりしない。つまりすべての建築は必ずしも意味をなす必要が無いし、建築は必ずしも4つの壁を持つとは限らない。デリダとクラウスのコメント(批評)はプレゼンス(存在、現前性)の形而上学の体系と呼ばれているものを許可する歴史的なコンテキストの中にある。これらのステートメントを建築にとってより問題を含むものにするものは、デリダとクラウス両方が哲学と絵画と彫刻の中の彼ら自身の取り組みの中でまさに同じ形而上学に反して正確に議論してきたということである。
このように、プレゼンス(存在、現前性)の形而上学がまさにつかまえどころのない概念であるということははっきりしている。その現行の歴史はマルティン・ハイデッガーの形而上学の批評と歴史的な事象としてのプレゼンスのアイデア(考え)に遡ることができ、それは皮肉にも形而上学的なコンテキストにおける彼自身の批評を更新するものである。それからエマニュエル・レヴィナスとエトムンド・フッサールはそれぞれ彼自身の方法でハイデッガーの問題を批評しようとしている。レヴィナスはプレゼンスよりも前に存在する何かがあると提唱する。それは執筆(書くこと)と法(慣例、規則)両方の中に現れるバイオレンス(暴力)である。デリダは如何なるものもそれが何か他のもの、あるいはさもなくば、何かアブセンス(不在)と如何に異なっているかということによってのみ知られうるという提唱によって追随した。デリダにとって見ることによって特権を与えられる単なるそのアピアレンス(外見、様相)を越えた何かフォーム(形、形式)を与えることを意味するプレゼンスを持つこと、それはすなわち、私が見るものは存在し信じるに足ると私が知っているものである。このようにデリダにとってプレゼンス、そしてついにはその形而上学は、錯覚に基づくものであり視覚の無批判な仮定である。このウル-プレゼンス(原初のプレゼンス)や、このフォーム(形、形式)は概念のシステムや言語、ついにはライティング(書くこと)から発出し、そのライティング(書くこと)は言語の減じられない効果(結果)であるとデリダはさらに論じる。明らかに絵画も建築も両方視覚に依存し特権を与えている様に見える為に、デリダや他の者達にとって、プレゼンスの形而上学がこれらの規律(戒律)にあり、もし絵画はそうでなくとも、事実建築はそのような状態の原初の現場であるということになる。それは問題を導くまさにある検査されていない真実であり、その問題とは意味や壁やこのようなコーナー(角)を前提としている。

→インタヴューや自身の執筆を読んでいると、アイゼンマンやコールハースを理解するにはドゥルーズ=ガタリばかりでなくデリダは避けて通れないが、ズントーが参照している(毎回自身が言及する)ハイデッガーまで出てきた。(井戸)

Jacques Derrida(ジャック・デリダ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%AA%E3%83%80
Rosalind Krauss(ロザリンド・クラウス)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B6%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%82%B9
Martin Heidegger(マルティン・ハイデッガー)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%87%E3%83%83%E3%82%AC%E3%83%BC
Emmannuel Levinas(エマニュエル・レヴィナス)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%8A%E3%82%B9
Edmund Husserl(エトムンド・フッサール)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%89%E3%83%A0%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%83%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%AB