UN Studio – Move: 3 Volume Set: Imagination/Techniques/Effects
Goose Press, Netherlands

UN studio
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2 Techniques

P.19
ダイアグラム

ダイアグラムの技術は折り合いをつけられた情報の早い流れの中で足掛かりを提供する。繰返し(反復)と調停(介入)が創り出す無意味性は、新しくて手段的な意味を発生させ建築を操縦してタイポロジー的(類型学的)な固定から離れさせるダイアグラムによって克服される。何がダイアグラムなのか?一般的には、ダイアグラムは情報の圧縮のために使われる視覚的な道具として最もよく知られ理解されている。統計表あるいは図解のイメージのような専門的なダイアグラムは数ページを記述で埋めるのと同じくらい多くの情報を数行の中に含むことができる。建築では、ダイアグラムはここ数年デザインへ急増し、発生させ手段となっているアプローチを促進する技術の一部として導入されてきた。ダイアグラムの技術は本質(存在)はそれが作品に、言葉にされていなく、理想的(観念的)なものやあるいはイデオロギーから断絶され、ランダム(偶然)で、直感的で、主観的(個人的)で、直線的な論理に縛られない質を導入するということであり、その質はフィジカル(自然的、物質的、物理的、身体的)で、構造的で、空間的あるいは技術的である。
ダイアグラムには、創造(創作力)をその外部の主題まで拡張しそれらを内部に引き込む(描く)ことを可能にし、それ自身をプロセスの中で変化させる、選択、適用、操作という3つ段階がある。

P.20
ダイアグラムは多くのレベルの情報で詰められる。ダイアグラムは凝結された状況、技術、作戦、機能のアッサンブラージュ(組み合わせ)である。18世紀のパノプティコン(一望監視施設)の刑務所の平面の配置は監視の特徴的な現われの中に積み重なっている多くの文化的で政治的な環境の表出である。それは国家権力や規律(秩序)のスペシフィックな(明確な)フォーム(形態、形式)の空間的組織を示唆する。それは重要性(意味)の幾つかのレベルを組込み、すべてのダイアグラムの様に、パノプティコン(一望監視施設)は一つの写しであるという単一の読解へ還元されえない。特徴として、ダイアグラムが新しい意味を生む時、それらはまだ直接的にそのサブスタンス(物質、実質、実体)、つまりその触知できる現われと関係している。以前の解釈の批評的な読解はダイアグラム的ではない。最も単純な可能な言葉で置き換えると、イメージはそれがその解釈よりもより強い時ダイアグラムである。
ダイアグラムは青写真ではない。それは、現実の建設のワーキング・ドローイングでなく、そのすべてのディテールの中や適切なスケールで認識できるものである。それ自身が直接的に適切で完全に一致する概念化へと翻訳されるようにする状況などない。その二つの間にはいつもギャップがある。同じ徴候の概念は決して直接的に建築には適用されえない。媒介者がいるに違いない。ダイアグラムの媒介要素はダイアグラムを特徴付ける戦略から引き出されるのではなく、その現実のフォーマット(形式)、そのマテリアルの配置(地形、形態)から引き出される。

P.21
ダイアグラムはメタファー(隠喩)あるいはパラダイム(模範、典型)ではなくて、コンテント(内容、意味)と表現両方である「抽象的な機械」である。これはダイアグラムをインデックス(指標)、イコン(像)、シンボル(象徴)から見分ける。ダイアグラムの意味は固定されない。ダイアグラム的あるいは抽象的な機械は表象的(再現的)でない。それは存在するオブジェクト(もの、客体)あるいは状況を表わさないが、それは新しいものを生み出す道具(手段)である。ダイアグラムの実践の将来の傾向はその機能を理解するためには絶対必要な構成要素である。

→フーコーの「監獄の誕生—監視と処罰」の影響。またドゥルーズ=ガタリの影響も感じられる。僕らのまわりには無数の透明な権力が張り巡らされていて、コールハースが言う「道徳の傲慢」が集団的無意識の中で行使されている。それは資本主義機械が共産主義的思想も自身の内の機械として取り込んでしまうように「道徳」もまた資本主義機械の一部の機構である。(井戸)

Ferdinand de Saussure(フェルディナン・ド・ソシュール)
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Claude Lévi-Strauss(クロード・レヴィ=ストロース)
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Jacques Derrida(ジャック・デリダ)
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Roland Barthes(ロラン・バルト)
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Friedrich Wilhelm Nietzsche(フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ)
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Gilles Deleuze(ジル・ドゥルーズ)
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Pierre-Félix Guattari(ピエール=フェリックス・ガタリ)
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Michel Foucault(ミシェル・フーコー)
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