S,M,L,XL
O.M.A.
Rem Koolhaas and Bruce Mau
010 Publishers
Monacelli Press

Rem Koolhaas(レム・コールハース)
http://images.google.co.jp/images?hl=ja&inlang=ja&ie=Shift_JIS&q=Rem+Koolhaas&lr=&oe=Shift_JIS&um=1&sa=N&tab=wi
You Tube(Rem Koolhaas)
http://jp.youtube.com/results?search_query=Rem+Koolhaas&search=%E6%A4%9C%E7%B4%A2
Bruce Mau(ブルース・マウ)
http://en.wikipedia.org/wiki/Bruce_Mau

P.11
4つの要素の公園
4つの四角いエリアに分割され、4つの要素の公園は4つの巨大なステップ(段)の中の地面の中に消えてしまう。
最初の四角い広場、「Air(空気)」は芳香性の幻覚誘発の経験を創り出す様々な気体の混合を噴出する精巧に作り上げられたダクトのネットワークで大きくなり過ぎたいくつかの埋め込まれたパビリオンから成っている。香料の添加の中や濃度の中やおそらく色の中においてさえ繊細な変化を通して、これらの揮発性の香料を付けた雲は楽器の様に少し変えられあるいは一様に保たれうる。
高揚、意気消沈、静穏、受容性の気分はプログラム化されあるいは即席に作られたシーケンス(連続)とリズムの中で目に見えない様に引き起こされうる。垂直の空気の噴射パビリオンの上の環境的な保護を提供する。
最初の四角い広場とサイズでは同じだが表面のレベルから下に埋め込まれているものは「Desert(砂漠)」であり、エジプトのランドスケープの人工的な再建であり、その目まいがするような(ばかな)状況、つまり、ピラミッドや小さなオアシスや火のオルガン(異なる強烈と色と熱の炎の為の無数の吹出口がある鉄のフレーム)をシュミレーション(擬態)しているものである。

P.12
それはストリップ(細長い土地)のすべての部分から花火のスペクタクルな光景、夜の太陽を提供する為に夜にプレイ(演奏)される。

→擬態されたモニュメントによるスペクタクルは、ロバート・ヴェンチューリの「ラーニング・フロム・ラスベガス」の影響だろう。そしてこの計画の平面の分割はラ・ヴィレット公園案へと繋がってゆく。
近代的貴賎の暗黙の判断、それ自体は形而上的な二項対立であるため、近代建築には当然のごとく下地として存在していたわけだが(近代的形而上学の二項対立を批判したのはデリダである)、それは今も根強くあり、もちろんその「形式」からは逃れようのないことは誰しも承知の上だ。ヴェンチューリはモダニズムによって暗黙の内に賎しいとされた商業的な装飾(擬態)を再読(復権)しようとしたわけだが、コールハースはその影響を受け、「建築家が作品としての建築をデザインする」という近代的形式を盲信するよりも、都市の集団的無意識によって生み出されたジェネリックな(匿名の)混沌や突然変異、あるはショッピングという消費の欲望を読もうとする。(井戸)