Rem Koolhaas conversations with students

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→OMA/Rem Koolhaasの斜床は、ベルギーのSea Terminalで螺旋状のスロープのレストラン、パリ図書館案でのビデオライブラリーの螺旋状のヴォイド空間、クンストハルの交差する斜めの床のサーキット、ジュシュー図書館案の旋回しながら斜めの床が断片のように継続していく空間へと1987年~1992年に表れ、オランダ大使館ではそれは動線空間(空調空間)として抑制される。シアトル公立図書館では、床はボックスの内部または上部のスラブで平坦になり、床の代わりに外壁(網タイツのような)が斜めになった。デコンストラクションのように先ず斜めの要素ありきというふうな(計画段階ではものすごい勢い)感じではないが、それよりもおとなしいあるいはやや遅れているがゆえに、現実化し意識的か無意識的かは別にしてその自己制御の力または単純化(One Idea)の力ゆえにデコンストラクションよりも迫力があり、建築内の伝統的な意味なんてなくても(コールハースはそんな意味に抵抗しようとしているので当然だが)その迫力ゆえの説得力があるように感じる。(井戸)