DADA
Edited By Rudolf Kuenzli
Themes and Movements
Phaidon
Kurt Schwitters（クルト・シュヴィッタース）
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Merzbau（メルツバウ）
http://images.google.co.jp/images?um=1&hl=ja&lr=&ie=Shift_JIS&q=Merzbau&btnG=%83C%83%81%81%5B%83W%8C%9F%8D%F5
P.234
Kurt Schwitters：「メルツ」の世界は私がそれを形作ったときには意味を持たなかった。今それは私がそれに与えた意味を持っている。「メルツ」の概念の意味はそれと共に作用し続ける人々の洞察が変化する様に変化する。
メルツは芸術的なフォーム（形態、形式）を創り出す目的の為のすべての足かせから自由になりたい。自由とは自堕落ではなく、厳格な芸術的原則の結果である。メルツはまたアートに基づいた如何なる制限に向けての寛容（許容、辛抱）をも意味する。
P.235
Kurt Schwitters：すべてのアーティストは、例えばアーティストがそれにフォーム（形態）を与えることができるとすれば、ただ吸い取り紙のみからでも絵画を構成することが許されるべきだ。
ナチュラルな（自然な、本質的な）要素の再現（再生産）はアートの作品には重要なことではない。しかしネイチャー（自然、本質）の非芸術的な再現（再生産）は、それ自体、もしそれらが絵画の他の要素に対抗させて漁夫の利を得るのであれば、絵画の一部を形作ることができる。
初めに私自身を他のジャンル、例えば詩の芸術と関係付ける。詩の要素は字、音節、単語、文である。詩はこれらの要素をお互いに対抗させて漁夫の利を得ることから生じる。意味は、それが一つのそのような要因として使われる限りにおいて、重要である。私はセンス（感覚、意味）をナンセンス（無意味）に対抗させて漁夫の利を得る。私はナンセンスの方を好むが、それは純粋に個人的な問題である。私はナンセンスを哀れむ、なぜなら今までそれはアートを作ることにおいて無視されてきたからで、それはなぜ私がそれ（ナンセンス）を愛しているかという理由だ。
ここで私はダダイズムについて言及しなければならない、それは私がまさにするナンセンスを養う（耕作する）。二つの種類のダダイスト、核（中心）のダダと外皮（外周部）のダダがあり、後者は主にドイツに住んでいる。元々は核（中心）のダダのみが存在していたが、Huelsenbeckの主導の下この元々の核（中心）のダダから外皮（外周部）のダダは離脱し、その分裂の中で彼らと共に核（中心）のダダに味方（支持）した。その離脱は大声の怒号（大笑い）や、「ラ・マルセイエーズ（フランス国歌）」の歌や、足の蹴りと肘の分配？や、Huelsenbeckがまだ今日使っている順列？の中で起こった。Huelsenbeckの下でダダイズムは政治的な事件になった。よく知られている革命的なダダイストのドイツの中心委員会のマニフェストはダダ的な指図（書き取り、規定）として急進的な共産主義の導入を要求している。Huelsenbeckは彼の「ダダイズムの歴史」の中で以下の様に書いている、それはSteegemannによって1920年に出版されたもので、「ダダはドイツのボリシェヴィキの政策思想（ソ連共産主義）」だと。上記のものは、中心委員会のマニフェストはさらに「表現主義に対して最もブルータル（残忍な、容赦のない、獣のような）戦い」を要求すると言及していた。彼の「ダダイズムの歴史」の中でHuelsenbeckはこうも書いている、「とにかく、アートは音をビートさせる（鼓動させる）べきだ」と。最近出版された「ダダ年鑑」の導入において、Huelsenbeckは言う、「ダダは一種の反文化的プロパガンダ（宣伝活動）を行なう」と。Huelsenbeckははっきりと政治的に動機付けられていて、アートと文化に反して指図（方向付け）されている。私は寛容であり、すべての人のその人自身の世界の見方をそのままにしておくが、私はそのような見方がメルツに対して異質であるということを言っておかなければならない。原則の問題としてメルツはアートを創り出す為だけに戦う、なぜなら二人の主人に仕えうる人はいないからである。
→大体、こういう運動は政治的な部分とノンポリ（政治に関心がない）の部分に分かれるが、大概ノンポリの方が作品として面白い。（井戸）
dadaism（ダダイズム）
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A0
