Krijn de Koning: Inside/Outside
NAi Publishers,Rotterdam

Krijn de Koning
http://www.krijndekoning.nl/
http://images.google.co.jp/images?client=firefox-a&rls=org.mozilla:ja-JP-mac:official&channel=s&hl=ja&q=Krijn%20de%20Koning&lr=&um=1&ie=UTF-8&sa=N&tab=wi
You Tube(Krijn de Koning)
http://jp.youtube.com/results?search_query=Krijn+de+Koning&search_type=&aq=f

P.93
Krijn de Koning:建築家はクライアントや、プロジェクトのディベロッパーや、市議会等々の利害関係(利権、関心、興味)に奉仕する。これらの束縛の結果として、建築家の作品はシュールリアルな(超現実的な)側面が欠けている。アーティストはこれらの束縛とそれ程関係していない。技術的な要求もまたとても異なっている。勿論私のインスタレーションは倒れてはいけないが、それらは一時的なものであり、ハリボテの軽い重さのマテリアル(素材)で構築されている。

Rutger Wolfson:それにもかかわらずあなたがあなたの作品について話すことは殆ど建築家の作品(取り組み)の描写の様に思われる。つまり建築家はまたプログラムを持っていて、彼はまた周囲を取り囲むもの(環境)を考慮に入れる、例えば機能やその場所の歴史、そして彼はまた彼自身のリアリティー(現実)を創り出す。

Krijn de Koning:主な違いは、建築家は人々が見ている間どのようにして物事を見るかや私達がそれを記憶する方法(過程)に主に関係していないことであり、それがまさに私の作品の本質である。他方で、私の作品が、壁、開口部、廊下、床、天井の様な基本的な建築的な構造を持った建物のブロック(部分)に基づいているということもまた真実である。

P.97
Krijn de Koning:それはその最も還元されたフォーム(形態、形式)、つまり垂直と水平の線とヴィスタ(見通し)の中の建築に似ている。それが関係している限り、私は実際少し煉瓦職人の様に感じていて、建築家と比較されると、私は煉瓦職人以外のなにものでもない。

Valentijn Byvanck:あなたの作品についてのあなたの思考や、あなたの写真アルバムや、あなたの言葉の選択は、マテリアル(素材)のエコノミーをともなった高度に効果的なオブジェクト(もの、客体)を作った、デ・ステイルのメンバーのプロとしての誇りを反響している(繰り返している、まねしている)。あなたはマテリアル(素材)、色についてや、シンプルな起源的なフォーム(形態、形式)について話し、私はリートフェルトとモンドリアンが承認(賛成)を持って見ると想像できる。あなたはまたそれをこのように知覚しますか?、あるいはあなたはどこか他に模範(前例)を求めますか?

Krijn de Koning:抽象芸術は私には無尽蔵な資源であり、私は如何に少数の人々しか今それから引き出していないことが驚くべきことであることがわかった。同時に、私は私自身の作品をその抽象の伝統(慣例)の中に置くことはとても困難であることがわかった。これはある程度は私が、例えばデ・ステイルのドグマティズム(独断論、教条主義)の様に、この伝統(慣例)のある側面と同一視しない(結びつけない)からである。私は1960年代や70年代のどちらのアヴァンギャルド(前衛)にもまったくフィットしない。彼らは、私の世代よりも、より闘っていて、より批評的(批判的)で、より常軌を逸していた。

P.99
Krijn de Koning:彼らの幾人かはまだファンタスティックな(空想的な、風変わりな、素晴らしい)ものを作っている。彼らは一種の幸福感(多幸症)の自己表現をにじみ出させている(発散する)。それはとても貴重であるが、その厳格さ(正確さ)は私を駆り立てるものとは正反対だ。私はこの世界の、私自身の、そして他者の、極めて透明な(非常に明瞭な)パースペクティブ(見方、解釈、視点)を成し遂げ持続するために努力する。これは私がヴィジョン(視覚、洞察、展望、見方、幻影)の明瞭(透明)さを成し遂げる為に、物事を還元し、それらからそれらの飾り(ごまかし)をはぎ取る(剥奪する)ことに関わっていることを意味する。

→この本よく見ると、写真がページをまたいでいる。見開きページのレイアウトが1/2ページ分先にずれて前の見開きページにくい込んでいる。つまり本の見開きに合わせたレイアウトという既存のルール(暗黙の慣習)に対してずらしている。de Koningは作品でも既存の建物や空間に幾つか別の形式(ルール)を持ち込みそれを相互にずらしていく、これらはデリダの影響だろう。(井戸)

De Stijl(デ・ステイル)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A4%E3%83%AB
http://images.google.co.jp/images?client=firefox-a&rls=org.mozilla:ja-JP-mac:official&channel=s&hl=ja&q=De%20Stijl&lr=&um=1&ie=UTF-8&sa=N&tab=wi
Gerrit Thomas Rietveld(ヘリット・トーマス・リートフェルト)
http://images.google.co.jp/images?um=1&hl=ja&lr=&client=firefox-a&hs=2Ha&rls=org.mozilla%3Aja-JP-mac%3Aofficial&channel=s&tbs=isch%3A1&sa=1&q=Gerrit+Thomas+Rietveld&btnG=%E6%A4%9C%E7%B4%A2&aq=f&aqi=&aql=&oq=&gs_rfai=&start=0
Piet Mondrian(ピエト・モンドリアン)
http://images.google.co.jp/images?um=1&hl=ja&lr=&client=firefox-a&hs=6cF&rls=org.mozilla:ja-JP-mac:official&channel=s&q=Piet%20Mondrian&ie=UTF-8&sa=N&tab=wi
Jacques Derrida(ジャック・デリダ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%AA%E3%83%80
Roland Barthes(ロラン・バルト)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%88
Friedrich Wilhelm Nietzsche(フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%92%E3%83%BB%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%81%E3%82%A7